『感性のMarkaudioのスピーカー選び』

『Hi Mark! How are you ・・・・・実はAlpair6Mを少しいじって少し高域を強化したモデルテストして見ていいかな? 工場は了解してんだけどね・・・・・・』と2週間程前彼に電話をしました。 あ~もう大変、ここからは30分スピーカー理論を聞く羽目に、携帯が熱くなってる。耳が熱い、いやMarkの方がもっと熱くなってる。さんざ一方的に話をして電話の決着は『LeanaudioのM氏に問い合わせてみて良いかい』・・・・と言うことで、ユーザーさんの声を聞きましょうとなりました。Markならこうなるよな!変に納得。 でも、Markはそれだけでは終わりません。『木曜日空いてるかい?ちょっと今後のCHR、Alpair 次期モデルの開発方針の相談にのってよ』 という事になって、私のところに押しかけてきました。まあしょっちゅうですから、わたしも歓迎なのですが、今回は深夜11:00まで延々続きました。

その『問い合わせ』については、LEANAUDIOさんの設計者マーク氏のAlpair6 MとPの設計思想の違い に書かれている内容を読んでください。ね。

これで終わってはわたしとしてもくやしいので・・・・『感性から選ぶMarkaudioのスピーカー』を考えてみたいと思います。

ここ5年Alpairと付き合っていて、それまで30年間聴き慣れた日本製コーン紙の音と絶対的に違う音色のポイントがあります。一に『管楽器の輝き』それと『シンバルの芯の音』この本物を訴える質感です。今もDizzのトランペットをAlpair10v2で聞いていますが本当にブラスの音はこれだ!って音がします。楽器も使う素材で音がきまります、例えばペットはマッピーに唇を振動させて音を作り流し込むところから始まります。長い金属ホーンを通って音が出てきますが、その間に当然その金属の固有振動や長さや管の内径による共振で音色が決まってきます。ヤマハ楽器さんのサイトにペットの説明がありました http://www.yamaha.co.jp/plus/trumpet/?ln=ja&cn=10506 ペットの素材の配合、塗装、メッキで音が全然違いますがAlpairのメタル系はそれを聞き分けれる本物の音です。

 Markaudioに出会うまでフルレンジでシンバルの芯の音を聞いた事がありませんでした。 ツィーターでも、その金属音と、『シュワワワワ~ン』と広がる両方を出すツィーターはテクニクスのリーフやゴトーユニットを除いてありませんでした。Alpari5を始めて聞いた時そのハイハットを叩く音は結構鮮烈でした。やっぱり素材は重要なんですね。

対してパルプのコーンは元来が木からできてますよね。 前回登場のColonnaさんのギターソロをAlpair6pで聞くと、フレッドに弦があたる音、ギターの箱鳴り、それはちょっと驚く程リアルなギターの音です。ギターもピアノも素材がスプルースなどでできていてそれを共振させて音を出しているわけですから、どうしてもパルプ系の方が『らしい』音になると思います。このAlpair6pはMarkaudioのドライバーの新しい広がりと進化だと思っています。

 スピーカーの原理はVC(ボイスコイル)で電気エネルギーを物理エネルギー変換した後にコーンに伝えてその振動により音を再生する訳で振動板の素材により音が変わるのは当然な気がします。ですからその観点では楽器の共振と沢山共通点があります。振動板の素材で音が変わるのも、スピーカーの箱も良い響きの木を使うのはとても大事と言うのも当然ですよね。 

・・・・ と言うわけでマイルスはAlpair10v2,ギター、ピアノは Alpair6p、 寝室では6Mと演奏により聞き分けています。これが私のAlpair選びです!

余談ですが、 私は出力管はEL34にどうも体が反応する様です。例えばKT88系は全然魅力的に聞こえないし。どうも若い頃自分が使っていた球のギターアンプを聞きすぎたために、おふくろの味がEL34となってしまっている様です。こう言った過去に作られた、感性のインフラも結構影響していて、JBLのあのサウンドがいい音と言う人もいて良いし、B&Wの805の音が良いと言う人もいなければおかしいですよね。

感性のサウンド選びは、紐解けば理屈に裏付られる事がいっぱいあるでしょうが、その数が膨大だから感性というのではないでしょうか。

  右の写真は最近の私のおやすみセット。 Minwatt N3とのコンビで良い音が心地よい。やっぱり6Mはニアフィールドに向いてるのかな。