影に隠れた名ピアニスト

ベーシストの話をSam Jonesから始めたのは、これ日本にいたら絶対買えなかったCDです。何せ知らないアルバムは全部試聴してから買えるからはずさない!だから沢山の人に聞いてもらおうと思ったからです。誰か買われた方いらっしゃいますか? と言う事で、ピアニストも Red Garland や H. Hancock といった大御所ではなく、比較的マイナーなプレーヤーから始めたいと思います。。

  < Jeorge Russell > Jeorge russell 

これも試聴の賜物で手に入れたCDです。 Ezz-Thetics と言うタイトル、 どういう意味なんだろう?。Theticって言うのは独断的ってことのようですが、何か難しく堅い名ですよね。まっ Fidelitatem もそうかな?

しかし、このアルバムのサウンドは新鮮です。最初の曲は一種のモード奏法の様な弾き方ですが、ノリもサウンドも魅力的です。2局めのNardisと言う2曲目の曲も最後の『Round Midnight』も、非常にクールでブルージーで、とても魅力的なアドリブを聞かせています。もっと精力的に個性を表現していれば大ピアニストになっていただろうに・・・

 

 

<Oliver Nelson>

ブルースの真実

わたしは何故かこのEzz-Theticsというアルバムを聞いていると『The Blues and the Abstract Truth』 『ブルースの真実』と言うLPを連想します。エリックドルフィーが両方のレコーディングに参加しているせいだけとは思えません。どこかに共通する当時の音楽性を強く感じます。これも何時かはブログに登場させたい一枚ですが、是非機会があったら聴いてみて下さい。素晴らしいアルバムです。余談ですがここでのBill Evans は好いですよ、真っ黒なメンバーの中に知性のEvansが凄くコントラストがあってアクセントを与えています。

 

 

 

PS;ハチマルさんへ・・・ ジミヘン凄いでしょ。あのスケール感とあの迫力(特にリズム感)は他のギタリストでは出せません。わたしも、10年位のブランクがあって、改めて聞いて『パープルヘイズ』でぶっ飛んでしまいましたあんな演奏したら早死にしてしまうのもわかる気がします。

Miles はいやなやつ

 自分の若い頃の音楽との付き合いは、結構背伸びをして、ジミヘンが好きだの、ジミーページだの本当は良いとは思ってもいないのに無理することから始まったというのが正直のところです。この背伸びが突然本当に好きになり、本質に近づいていく訳ですから、若い頃の背伸びは麻疹みたいなもので必要なのかも知れませんね。

 

Groovy Jazzを好きになる本当のきっかけとなったのがこの、Red Garland の『Groovy』と言うモノラル録音のピアノトリオのアルバムです。大体Jazzのお勉強はブルースから入りますから、この先頭の C Jam Bluesと言うのが弾き方がコロコロしていて、弾んでいて、Paul Chambersとのからみがとっても魅力てきでした。

 何だか録音時間が少ないんじゃないの?って思うぐらい気分よく弾いています。 コロコロと右手一本でも十分聴かせちゃう感じです。

 

 

 

My funnyそしてもうひとつのJazzへのBreak throughとしてのアルバムがこの『My Funny Valentine』 と言うMiles Davis のライブアルバムです。

60年中期に発売されたMilesの黄金期のものです、 このときのメンバーは、愛するRon Carter, 愛する Herbie Hancock, 愛するAnthony Williams(死んでしまいましたね) そしてGeorge Colemanというメンバーです。非常に洗練された緊張感あふれる演奏がずっと続きます。

ちょうど写真をコピーしようとamazonのサイトをあけたところ、どなたかの評価があり、この中でGeorge Colemanが唯一の不満と書かれている方がいらっしゃいました。私はこの人が参加しているためにこの名演奏が実現したと半ば確信しています。思うに多分このコンサートにWayne shoterが参加していたら、絶対この全体の雰囲気ノリはなかったと思っています。野球もサッカーもそうですが、スター揃いは何かぎすぎすしてしまいます。Milesから絶対に強烈な無言のプレシャーがみんなにかかっていて、Colemanだけは天然でちょっと感じ切っていないんですよね。

ところで、このアルバムこのジャケット見てください。怖い顔してるでしょMiles って。 声かけにくいタイプですよね。 

余談ですがMilesはこのコールマンをいじめまくった様です。演奏しているとき背中からへぼ呼ばわりしていたはずです。でもメロディーが優しく包み込む雰囲気はMilesは逆立ちしても出来ないのに、嫌なやつですよね!まあいじめられると言う事実についてはコルトレーンも相当後ろでささやかれた様ですから、凄い事かもしれません。

私はこのアルバム、レコードを2枚、CDを1枚持っていて、一体何回聴いたんでしょうか?レコードはかなり痛めつけました。多分ジャズアルバムの中で一番聴いたアルバムです。特に2曲目のAll of youと言う曲のHancockの演奏が強烈で、超難度でありながら、美しく、ノリまくっている彼の一生で最高のアドリブと思います。次のStella by Starlight星影のステラと言う曲で観客の人が我慢できなくなって『ウオぉー』と絶叫します、これ絶対前の曲(All of you) で既にエクスタシーに達しているんですよ。この絶叫を聞くだけでも価値があります。

繰り返しになりますが、Milesの存在がこの締まった世界を作っていますから、だからJazz界の帝王的存在なのだと思います。

Hancockのリーダーアルバムである『処女航海』とか『Speak lile a child』とかはこのアルバムの色とは随分ちがいます。両方聴くとMilesの色とはという答えがでてきます。楽しくウキウキしてくるジャズも良いですが、こうした『The Cool Miles 』 の世界にも溺れてみてください。

ふ~。マイルスの事は書いてても疲れる。と言うわけで、大好きですが屁理屈になるといけないので、 次回からは、ピアノの世界に舵を切ってみようと思います。Milesさんさようなら。

おまけ:

まだ日本で発売する前、Alpair5,6を自宅でMy Funnyを聴いていると、このペットの音とシンバルの音がちゃんと金属らしい音がし、濃い厚いペットのブローが聞けて、これはやっぱし良いユニットだと確信した事を思い出します。幾ら周波数特性がよくても何だかシンバルなしドラムのような音がするスピーカーはちょっとどうかと思っています。

ずっとユニット開発の話を聞き続け・・・・

DSC00118お蔭様でAlpair7の販売が好調で補充しなければいけないし、またAlpari12の新発売に向けての仕入れもAlpair10もと、昨日(13日)は、マークのところに出かけました。

4:30pmに通い慣れたMarkaudioのスタジオを訪ねるとMarkはAlpair12をエンクロージャーに入れて馴らし運転をしながら私を迎えてくれました。

安物のMDFでスピーカー設計のテスト用に作ったボックスが3週類ほどあり、そのうちの1つでまずはサウンドチェックです。

実はそこから7:30まで延々と新ユニットの製造や第二世代Alpairの話を延々と聞くはめになりサウンドチェックどころではなかったのですが。

話のとっかかりは、Alpair12の試聴をしながら、『このスピーカーもエージングで音が変わりそうだね』と言うと、『Especially Matsubara san’s suspension being adopted , needs ageing but it makes  my unit so (ここで力が入って)smooth』 と言っていたか、忘れましたが、要は賛辞の言葉です。そんな話から始まり、しばらくは色々な日本の技術力がいかにすばらしかったか、それが失われていく日本技術力への警鐘を聞かされました。

その話の一部です。『僕の親父は、結構お金持ちで最初に買った日本車がトヨタクラウンの2.6ltrEstateなんだよね。新車のドアを開けながら僕に向かって、『ほらこのドアの繋ぎ目の正確な仕上げを見てご覧、英国製の車とは全然違うだろう』といって日本車を絶賛していたそうです。(Markのお父さんはJaguarのエンジンの設計者で彼も車が大好きです。トヨタ2000GTは世界で一番美しい車だと良く言っています)。 

だから、将来絶対に日本の精度の高い工場でユニットを作って見たいんだ!(結構話が飛びますよね)

 もう中国の工場では本当に大変なんだ、CHP70/EL70を開発した時は本当に大変だった。完成するまでにAlpair12の開発には1500枚はコーンを潰したんだ・・・・(凄い!中国人がMarkを恐れる理由が良くわかる) 確かAlpair10で500枚潰したと言っていたから3倍かあ~なんて関心してしまいました。でもこのしつこさ、強さは尊敬できます。

ところで、もう気がついた方もいらっしゃるでしょうが、上の写真の寝ているユニットは、未発表です。CHP70のコーン紙を使ったウーハーとドームツィーターの2Wayで14cmクラス位かな?セットでCHR70より安い代物です。

売るかどうか決まっていません。

もう一つ。DSC00120

 これは30000khz~650hzのツィーターです。MFブランドかな?

私が結構楽しみにしているモデルです。今回ちょっと馴らしてみましたが、好いです。

後ろがカッコ良くて、

DSC00121こんな格好をしていました。

携帯で取ったのでぼけています。わざとではありません。これは販売する予定です。

夜もふけてきましたので、今日はこれくらいで・・・・ おやすみなさい。

The 職人 in 茅野 woodwill

今回のブログはWoodwill さんの製品紹介です。

woodwill さんは長野県茅野市に工房を構えており、偶然私の郷里の直ぐ近くにあります。1年以上前に、帰省時に訪ねることが出来ました。その時に聞かせて頂いたサウンドはユニットの存在を感じさせない私にとっては驚きのHi fidelity soundでした。その時のモデルよりも解像度が高いそうです。

また、その時に持ち込んだAlpair5を簡単な箱で鳴らして、柴田さんは『これは良いですね、凄く私の好きな音です』と言うことで1ペア置いてきました。 それで最初に出来上がったのがModel Aoki と言う超ど級のモデルです。これも驚きでした。 これは未だ聞いたことがありません。

みなさん、一度は茅野市に尋ねてみてください。絶対価値があります。

http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/alpair10-5-2Way.html 

特に製作の記事のAlpair5 を100%飼いならす苦労話には素晴らしいものがあります。 簡単に良い音がするユニットも良いですが、 Alpair5 の様に、本気で取り組むとその解像能力の高さ、繊細感の本当に素晴らしい世界があり、それなりの熱意が必要と言うユニットも素晴らしいと思います。 飼いならして見たいと言う方は是非トライしてみてください。

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どうでした、見ましたか? このモデルの姿本当に凄いでしょう。 絶対聞いてみたいと思いませんか? 実は私も1台購入し、来週には香港に着きます。エージングが必要ですので、多分12月には試聴報告が出来ると思います。

たのしみにしていて下さい。

クイズです (結果です)

皆様!クイズにご参加頂きありがとう御座いました。

ご回答と一緒に激励のメールを頂いたり・・・頑張ります。

え~まずは正解です。 これ、販売を見送られた幻のAlpair6 -Ⅱです。’m’様 ぴったしカンカンでした。おめでとうございます。

 

新Alpair6と言うご回答も正解にするつもりでしたがぴったしがでましたので’m’様を当選にしたいと思います。

info@fidelitatem-sound.com の方にどちらのユニットを希望されるか、送り先お名前などお送り下さい。

betamodelこの写真は私の自宅に一時置いてあった時に撮ったものです、その高域の定位感の良さに驚き非常に満足していたのですが、後にドイツのディーラーから『周波数特性が旧Alpair6と比較して悪い』と言う評価をされ、『ネットで特性を見て買う人が多いから』といって駄目だしをしてしまい(今頃になって買うとか言ってるみたいですが)お蔵入りになってしまった、能力を認められなかったかわいそうなユニットです。Alpair5の良さを少し取り入れたAlpair6ですから、ハチマルさんが熱く希望される、Alpair スーパーカブとしての資質は多分最高だと思います。本当に残念です。でもハチマルさん一応はずれですが、Hi fidelity English訳をメール送ってください。マークをイいじめます。

マークは1度コイルを巻きなおして、トライするとは言っています。実現すれば必ず日本に供給します。

 info@fidelitatem-sound.com の方に寄せられた回答も5件ほどありましたが残念ながら皆様ちょっと正解ではありませんでした。
小川原様、吉安様始め皆様ありがとうございました。

 続いて————- これが今回最低の回答です —————-

私は、Alpair-6.a(dvance) だと思います。

コーンの大きさの具合というか、なんというか、
5 or 6で迷いますが・・・・・・とがしさんのいう7では無いなと。まだ迷います。やっぱり5カモ。でも5だともっと小さくなる・・・・

家帰ってから見比べてみます。

Alpair6a
でもコーンの色が違うような気がしますが加工前の状態ですか?それとも素材が変わってるとか。アルミのみとか。もっとペラペラにしてみたとか。
実は紙ベースに金属を吹き付けた(蒸着させた)ハイブリッド仕様のものとか。センターキャップの色もまた違うような・・・・う~ん、よくわかんないです。
意表をついて、定時になったら真ん中から鳩が時間を教えてくれるカラクリ時計とか・・・・
当たってたら、なんかください。

 

なんという!何が回答かわからない! 『不思議発見』の回答者にもこう言う方がいましたが。最後受けを狙った回答!

これ実は他の仕事の私の部下が送ってきたメールです。 本当に恥ずかしい。  門脇さん はずれです。

========================  以下オリジナルのブログです  ========================

今日でクイズは終了です。

頑張って投票してください。お待ちしてます。

 

betamodel

今回は添付の写真です。

何だと思いますか?

ご正解の方の中から、Alpair5 Grey または FR125SRを1ペア差し上げます(送料はご負担下さい)

締め切りは11月4日(水曜)まで。

 

ヒントはありませんよ!ありません。それから、ディーラーの皆さんはだめです。

Virtuosoの酔っ払いベース

 

ベーシストの3番手は誰にしようかな???

って考えていたのですが、決めました! タイトルの『Virtuoso』って言う言葉は。『名手』って意味です。例えば、フルレンジユニット設計のVirtuosoはMark Fenron なんて使うわけです(どっちかと言うとそんなカッコイイ印象ではなく職人と言った方がぴったりですが・・・)、Joe Passと言うギタリストのアルバムのタイトルにもありますね。 

そのウッドベースのバーチュオーソって誰だろうか?と問われたら私はもう何と言ったってRon Carterを選びます。

 ロンカーのベーススタイルはビートが突っ込んで(ほんの1/100秒?早く)弾かれるイメージがとってもかっこ良いんですね。 皆さんがお持ちのデュオとかトリオなど少人数の演奏を聴いていただくと、『あ!こう言う意味か』なんてご理解いただけると思いますが、リズム楽器(通常ドラムとベース)がほんのちょっとだけメロディー楽器より先に弾いているんですね。そういうイメージがロンカーはとても強く出ていて旨く言えませんが曲によってわくわくしてきます。よく学生バンドなんかはつっこんだまま演奏がどんどん早くなってしまうことありますが、これは走るって言うやつで、ちょっとちがいます、ずっと一瞬早く演奏するってわけです。

 ロンカーは演奏に出来不出来はあまり無い人ですので、普通に良いアルバムは皆さんご自信で探していただいて、ここではちょっと変わったアルバムをご紹介します。

   <雨の音>

Live under the sky

私が学生の頃田園コロシアムで伝説のVSOPクインテットの演奏があり、聴きに行きました。あの大きくて長い手でベースの弦を軽々と抑えている姿は目に焼きついています(ウイスキーのCMでテレビにも出てましたよね)。 右の『Liv under the Sky』というアルバムですが、Vsop来日二度目の公演(?はず)で私はこのコンサートには行かなかったのですが、大雨と雷の中での演奏でCDからも雨の音がいっぱい聞こえます。最後のアンコール 星影のステラ+グリーンドルフィン の2曲をごちゃごちゃで演奏など他にあまり無い楽しい演奏です。

 

 

 

 

<One of My favorite アルバム> Joe Henderson

 

これはTetragonというアルバムです。 Joe Henderson と言うモードの申し子の様に言われたサックス奏者のリーダーアルバムです。

この先頭の、Invitation と言う曲を聴いてください。冒頭に行ったベースの突っ込みがよくわかります。ロンカーの一つ一つの音の始まりが少し早くて逆に音を止めるタイミングが裏ビートを感じて音を切っています。 私にとってはメチャクチャカッコイイ演奏です。実は私はLPしか持っていないのですが、一枚レコードを聴き潰して、2枚もっています。 これぞロンカーの演奏でモデラート曲で最高の演奏だと思います。

 

 

 

最後に <酔っ払いVirtuoso> 

California Concert

これは xxx年に行なわれた、CTIのオールスターセッションのライブです。(←1971年でした)

フレディーハバード、ヒューバートローズ、ジョージベンソンといった、メンバーで、歴史的に中々評価されないミーハーアルバムではないか?と思います。

私はこのLP 3面目4面目(すみませんこれもLPレコードしかもっていませんので・・・)を時々聞きます。、ちょっと記憶で書きますが、『Blues West』 『Leaving West』だったかな、ちょっと現代的にアレンジしたブルースで本当にカッコイイ、ベンソンの演奏なんか神がかりですよね。ワーナーに移ってからの半歌手としてのベンソンばかり聴いてちゃダメです!。この頃は本当にまじめにジャズに取り組んでいたのが感じられますから・・・飽きないのです。

あ、すみません。 ベンソンの話ではなかったですね、でその時のロンカーですが、音程がヘロヘロ、リズムも千鳥足、完全に酔っ払いVirtuosoになっています。でも楽しそうですよ。

結局私はリーダーとしてのロンカーより最高のバックミュージシャンとしてのロンカーが大好きなんですね。

Vsopの雨の音やロンカーの突っ込みと裏止めビート・・・・・・質の良いアンプとCHP70で聞きましょう。

まだまだ写真クイズは継続中です。回答待ってま~す。