Super Sax Driven by Handcrafted Trans

久々にJazzの掘り出し物です。

これです。 実は昔からLPを持っていてさんざん針を落としたレコードです。

出ていましたねCDでも・・・・見つけた時は本当に嬉しかったな、もう嬉しい!

今日は、Alpair10v2の当時の試作1号機で聞いていますが、シャワーのように体じゅうに降り注ぐモダンビバップを浴びています。
このCDは値段も安いし。是非買って下さい。徹底的にアメリカのナイトクラブのにおいを感じるサウンドで楽しめますよ。

題名Birdといえばのご存知のとおりCharlie Parkerのことです。
このCDに録音されている曲は皆パーカーが好んで弾いた曲ばかりです。そのパーカーのアドリブをアンサンブルにしてリフに使うと言う楽しいJazzです、というか弾いている人たちが楽しそうです。この企画にのせられて自分たちのアドリブもノリまくっていると言う2度美味しいJazzです。

Charle Parker について私の記憶には、確かマイルスが言っていたと記憶していますが、その晩年は麻薬と睡眠薬漬けだったパーカーはステージでも他のメンバーのソロの時は居眠りをしていたそうです。自分の番が来ると突然立ち上がって見事なアドリブを吹き、また深い眠りに入ったとか!なんとも凄い世界ですね。

 1曲目のKoKo 3曲めのParker’s Mood、Moose the Mooche Star eyes ん~全部良い!とにかく最後まであっという間に聞いてしまうCDですから、やっぱりかなり傑作ということでしょう。
また、1973年の録音でこの頃の録音は変な細工も圧縮も無く音に本来の芯がありとても自然で好感がもてます

・・・・このSupersaxを、私は丁度手持ちのEL34シングルアンプ(実は古いトランスを全部捨てて職人のKennethおじさんに新しいトランスを巻いてもらうと言う大再生手術を施したばかりです。)を使い出したため、色々と新しいCDを聴きなおしている中での1枚なのです。

これがそのトランスを巻いているところ⇒

きれいでしょ!

←これが出来上がったEIコアトランス。
(詳細はもうすぐ300B のシングルアンプが出来上がってくるので、その時に改めて紹介します)

これとAlpairで鳴らせばもう本当にSoul of Jazzのシャワーを浴びることができます。

 

上の写真のようなサックスのブローを聞きたかったら、Alpair10v2で聞いて下さい。4本のサックスの音が分離しないようなスピーカーで聞いちゃだめですよ!

ハードロックはガットギターがいちばん

半年ほど前にとあるCD店であまりに良い演奏なので衝動買いしたCDがこれです。

当時皆さんに御紹介しようと思いAmazon.Comを探してもありません。日本では手に入らないのかな?それなら紹介しても失礼かなと思っていましたが、ありましたありました。

http://www.yst.jp/music/topmusic/343-maurizio-colonna-rock-waves-live-guitar.html

ありましたが、なんでこんなにたかいの!!4,935円だって! i tuneにもありましたがこれ は1500円・・・圧縮してこれもどうかな? 

とにかく、これは本当に良いライブです。ガットギター一本で会場を熱気に包むマジックはMaurizio Colonnaさんの心からほとばしる音楽に対する気持ちがつたわってきます、時にはガット弦がフレッドとあたり、ときには絹の弦の上をすべる指の音がすばらしいスパイスとなりスケールの大きなソロになっています。

一つ一つの音を『こういう風に弾きたい』と言うのが伝わってくる稀有のライブです。音楽は恐ろしく正直ですねテクニックを見せたいプレーヤーはすぐわかります、そんな物欲などこの人にはかけらもありあせん。 

音も大変良いレコーディングで32bit192khzマスタリングです。ブルーレイの材料を使ったCDですから音が良いのは当たり前ですか。高いのは当たり前ではない。

わたしはずっと、Hard Rockは若き日のエネルギーが作り出す、どこまでもかっこいいビートとコード展開を音圧に酔って聞くものとおもっていましたが、このLPにそれを根底からひっくり返されてしまいました。

 ツェッペリンの”天国への階段”からピンクフロイド、ディープパープルのSmoke on the water 、エリッククラプトンのTear in Heavenまでをガットギター一本で”心をこめて”美しく弾いています。 

昨夜はMarkが私のアパートを訪ねて来たので、このCDを使って、Alpair6Mと6Pの聞き比べをしていましたが、Markの目がとろけていました。

その聞き比べのお話はあらためて・・・(Alpair6Mは当社のホームページではちょっと宣伝不足で、ちょとこのドライバーに可愛そうなことをした反省しています、このAlpair6mのサウンドは、大評判となった初代モデルのサウンドを継承してフラットバランスに徹しています本当に良く売れました。) なので次回はAlpair6Mの宣伝をします。

はなしがそれました。 音楽にジャンルはありません。良い音楽は何度聴いても気持ちの良いものです。 是非値切って3500円ぐらいで手に入れてください。

知られざる逸品 ピアノDUO

久しぶりにJazzアルバムシリーズです。私のJazzのご紹介はそんなに誰も知らないとか言う代物ではなく、本当は超一流の演奏なのにあまり知られていないと言ったアルバムを出来るだけ紹介したいと言う主旨です。ですので、『な~んだそんなの知ってるよ』って方はそんなこと言わないで、『あ、久しぶりにこのアルバムの話が出てる。ちょっと聞いてみようか!』ななんて言う感じで皆さんのCD/レコードコレクションを引っ張り出して頂ければ幸いです。で今回は引き続きJazz ピアニストのアルバムです。

音楽、特にアドリブが命であるジャズは、同じ演奏は2つと無い、そこがとても魅力的なところです。ライブで名演奏家がその気になった時の演奏は時として(多分演奏している方もびっくりするような)すばらしい演奏をする事があります。こう言うのは特に弾き手と聞き手がすぐ近くで演奏する小さなクラブでのライブ盤が顕著では結構出来不出来がハッキリしており、雰囲気や音響性能の良い狭いクラブでの演奏に時々すばらしいアルバムを見つけるときがあります。

数年前見つけた、そのすばらしい演奏がこれです。 

charlie_haden←今でも家で良く聴くアルバムで、Kenny Baronと言う人の『Night at the City』 と言うアルバムで Iridium Jazz Club と言うNYのクラブでの演奏です。 思いっきりアメリカって感じのクラブですが、このアルバムの演奏からはちょっと洒落たレストランでの演奏のような品のよさが漂っています。

私の聴いた中でKenny Baronの最高傑作であり、全体にリラックスしていて、魂が入っていてインプロビゼーションがとてもメロディアスで心に残ります。

お家で簡単な料理をしながらメロディーをCDに合わせて口ずさめば何だかとても幸せになれる気分。とにかくアルバムの何処にも『いい所を見せてやろう』的な力も入っていないし、だれている時間帯も全く無く、すばらしい演奏が続きます。ベースのCharlie Hadenさんはまた地味な人ですがずっと雰囲気のあるベースを弾いています。若干音程が・・・と感じるところがありますが、そんなの評価には関係ないってところです。 曲はずっと良いですから個々の説明は致しません。 以上 ★★★★★評価でした。

 

Kennty Barron bradlays

 このCDのお陰でCharlie HadenのDuoを2枚と、このCDを買ってしまいました。(どうも”Ⅱ”の方が評判なのでそちらを近いうちに購入してみようと思います。どなたか聞いたことのある方いらしたら教えて下さい)皆良いアルバムですが、私は手前50cmぐらいの所でハートの中に入ってこないという印象です。

 もう1つ、前にご紹介した、Joe HendersonのテトラゴンというアルバムでKenny さんが弾いています。ロンカーターのアルバムでも沢山弾いています。改めて聞いてみてください。

 

下の写真はCHP70用の手作りエンクロージャーです。・・素敵でしょう。CHP-20あんまり綺麗なのでおまけで宣伝写真をのせます。前回の真空管アンプの会社TwinAudioがMarkaudio製品用の無垢のエンクロージャーを試作したものです(ご希望の方はお譲りします)。

 気に入って何度か聴いたCDは何十年ぶりに聴いても最初の鍵盤が鳴った瞬間に『あっ、あれだ!』と判ると言う人間の感性はすごい能力を持っています、スピーカーシステムの音も同様に良いユニット、良くチューニングされたスピーカーの音を聴くとその音質は一生忘れなくなります。

Markaudioシリーズをを導して貴方のお部屋にIridum Jazz Clubを作りましょう。そして心の中に、 ”= (もう忘れられない)x(もう忘れられない)” 記憶を作りましょう。

King of Blues at the Regal

 

ピアニストの続きをやろうと思ったら、ハチマルさんがBBking聴いていてる・・・・・・ときたので・・・ちょっと横道にそれてブルースをやります。

 

at the regal

 10月に、日本に帰ったときに息子にツタヤと言うレンタルCD屋さんにつき合わされたら、偶然ずっと欲しかったアルバム Live at Regal  を見つけて久しぶりに血圧が180位に上がりました。『ウォー見つけた~!』って感じ解ってもらえますよね。でもなんと言っても貸しCDでお店で買えなかったので注文だけして香港にかえってきました。 先週日本から送られてきた小包に入浴剤と『Bluesの真実』のCDと一緒にこれが入っていたのです。嬉しい~!

私のブルースの原点はこのアルバムです。色々なブルース系ロックミュージシャンもこのアルバムをコピーした人は数限り無いと思います。ですから、もちろんご存知の方も多いと思いますが、良いものを紹介すると言う意味で絶対はずせないアルバムです。アルバムを忘れましたがLiveアルバムででエリッククラプトンは3連ブルースのフレーズはこのCDの中からいっぱいコピーして弾いています。これは世界のブルースギタリストの旧約聖書です。ね

64年シカゴの黒人街にあるコンサートホールでのライブですが、何だかホール中熱狂で異様な雰囲気になっています。実はこのAt the regal を恥ずかしながら私は刑務所でのコンサートとずっと勘違いしていました(別にあります)。聴いて頂くと解りますが、熱狂の仕方が本当に異常なんですね。そのため、『普段虐げられている刑務所の中だからな・・・』とかってに思い込んで疑わなかったのです。

< 私のところに送られてきたジャケット >

regal それくらいの雰囲気中での演奏ですから、体の芯からマグマが湧き上がってくるような気持ちにさせられます。特にSweet little angel から Please love me ・・・ずっと連続して繰り広げられるアドリブの良さはもう The BB、This is the slow  Blues というアルバムです♪Love me baby~♪と歌うBBの歌声は簡単には消えませんよ。またパブロフ現象をおこします。(先日のSam Jonesでもこのパブロフを出しましたが、心に響かない演奏はこの現象がおきないでですね) 私の昔聞いたブルースのルーツの話は(事実は定かではありませんが)、 アフリカから誘拐され奴隷船でてアメリカに送られた黒人の人たちは、主に南部の綿畑で厳しい労働と表現できないような仕打ちを受けながら、昼のつらい思いを夜にもなれば皆で集まって心を癒すために弾いた音楽がブルースのルーツとなったと聞いています。確かにキーがMajorであってもブルースのスケールはブルーノートと言ってマイナースケールに近いもので、やっぱりどこか暗い(ブルー)な部分があるのも理解ができます。でも実際に演奏しているととても楽しくウキウキしてくる。つらい時の麻薬みないな所があります。これってこのブルースのルーツの話の証明の様に私は思っています。

 とにかく素晴らしいアルバムですから、3連 Bluesが好きな方は絶対聞いてください。出来れば解像力が自慢のAlpairシリーズで左手でねじり出すLucilleのわななく音に感動してください。

 BBが弾いているのはGibsonの335と言うセミアコがの特注品の様なのですが、本当に良く鳴らしています。・・・・それで思い出しました。 BBのチョーキングは普通の人と逆で上から下に弦を引き下げてチョーキングします。一度注意して演奏中の左手を見てください。どうでも良い事ですが、いったいロンカーの左手と言い、BBの左手と言い黒人の筋肉ってどうなってのでしょう。アジアの体力では100m送と一緒で絶対追いつけないかも。

影に隠れた名ピアニスト

ベーシストの話をSam Jonesから始めたのは、これ日本にいたら絶対買えなかったCDです。何せ知らないアルバムは全部試聴してから買えるからはずさない!だから沢山の人に聞いてもらおうと思ったからです。誰か買われた方いらっしゃいますか? と言う事で、ピアニストも Red Garland や H. Hancock といった大御所ではなく、比較的マイナーなプレーヤーから始めたいと思います。。

  < Jeorge Russell > Jeorge russell 

これも試聴の賜物で手に入れたCDです。 Ezz-Thetics と言うタイトル、 どういう意味なんだろう?。Theticって言うのは独断的ってことのようですが、何か難しく堅い名ですよね。まっ Fidelitatem もそうかな?

しかし、このアルバムのサウンドは新鮮です。最初の曲は一種のモード奏法の様な弾き方ですが、ノリもサウンドも魅力的です。2局めのNardisと言う2曲目の曲も最後の『Round Midnight』も、非常にクールでブルージーで、とても魅力的なアドリブを聞かせています。もっと精力的に個性を表現していれば大ピアニストになっていただろうに・・・

 

 

<Oliver Nelson>

ブルースの真実

わたしは何故かこのEzz-Theticsというアルバムを聞いていると『The Blues and the Abstract Truth』 『ブルースの真実』と言うLPを連想します。エリックドルフィーが両方のレコーディングに参加しているせいだけとは思えません。どこかに共通する当時の音楽性を強く感じます。これも何時かはブログに登場させたい一枚ですが、是非機会があったら聴いてみて下さい。素晴らしいアルバムです。余談ですがここでのBill Evans は好いですよ、真っ黒なメンバーの中に知性のEvansが凄くコントラストがあってアクセントを与えています。

 

 

 

PS;ハチマルさんへ・・・ ジミヘン凄いでしょ。あのスケール感とあの迫力(特にリズム感)は他のギタリストでは出せません。わたしも、10年位のブランクがあって、改めて聞いて『パープルヘイズ』でぶっ飛んでしまいましたあんな演奏したら早死にしてしまうのもわかる気がします。

Miles はいやなやつ

 自分の若い頃の音楽との付き合いは、結構背伸びをして、ジミヘンが好きだの、ジミーページだの本当は良いとは思ってもいないのに無理することから始まったというのが正直のところです。この背伸びが突然本当に好きになり、本質に近づいていく訳ですから、若い頃の背伸びは麻疹みたいなもので必要なのかも知れませんね。

 

Groovy Jazzを好きになる本当のきっかけとなったのがこの、Red Garland の『Groovy』と言うモノラル録音のピアノトリオのアルバムです。大体Jazzのお勉強はブルースから入りますから、この先頭の C Jam Bluesと言うのが弾き方がコロコロしていて、弾んでいて、Paul Chambersとのからみがとっても魅力てきでした。

 何だか録音時間が少ないんじゃないの?って思うぐらい気分よく弾いています。 コロコロと右手一本でも十分聴かせちゃう感じです。

 

 

 

My funnyそしてもうひとつのJazzへのBreak throughとしてのアルバムがこの『My Funny Valentine』 と言うMiles Davis のライブアルバムです。

60年中期に発売されたMilesの黄金期のものです、 このときのメンバーは、愛するRon Carter, 愛する Herbie Hancock, 愛するAnthony Williams(死んでしまいましたね) そしてGeorge Colemanというメンバーです。非常に洗練された緊張感あふれる演奏がずっと続きます。

ちょうど写真をコピーしようとamazonのサイトをあけたところ、どなたかの評価があり、この中でGeorge Colemanが唯一の不満と書かれている方がいらっしゃいました。私はこの人が参加しているためにこの名演奏が実現したと半ば確信しています。思うに多分このコンサートにWayne shoterが参加していたら、絶対この全体の雰囲気ノリはなかったと思っています。野球もサッカーもそうですが、スター揃いは何かぎすぎすしてしまいます。Milesから絶対に強烈な無言のプレシャーがみんなにかかっていて、Colemanだけは天然でちょっと感じ切っていないんですよね。

ところで、このアルバムこのジャケット見てください。怖い顔してるでしょMiles って。 声かけにくいタイプですよね。 

余談ですがMilesはこのコールマンをいじめまくった様です。演奏しているとき背中からへぼ呼ばわりしていたはずです。でもメロディーが優しく包み込む雰囲気はMilesは逆立ちしても出来ないのに、嫌なやつですよね!まあいじめられると言う事実についてはコルトレーンも相当後ろでささやかれた様ですから、凄い事かもしれません。

私はこのアルバム、レコードを2枚、CDを1枚持っていて、一体何回聴いたんでしょうか?レコードはかなり痛めつけました。多分ジャズアルバムの中で一番聴いたアルバムです。特に2曲目のAll of youと言う曲のHancockの演奏が強烈で、超難度でありながら、美しく、ノリまくっている彼の一生で最高のアドリブと思います。次のStella by Starlight星影のステラと言う曲で観客の人が我慢できなくなって『ウオぉー』と絶叫します、これ絶対前の曲(All of you) で既にエクスタシーに達しているんですよ。この絶叫を聞くだけでも価値があります。

繰り返しになりますが、Milesの存在がこの締まった世界を作っていますから、だからJazz界の帝王的存在なのだと思います。

Hancockのリーダーアルバムである『処女航海』とか『Speak lile a child』とかはこのアルバムの色とは随分ちがいます。両方聴くとMilesの色とはという答えがでてきます。楽しくウキウキしてくるジャズも良いですが、こうした『The Cool Miles 』 の世界にも溺れてみてください。

ふ~。マイルスの事は書いてても疲れる。と言うわけで、大好きですが屁理屈になるといけないので、 次回からは、ピアノの世界に舵を切ってみようと思います。Milesさんさようなら。

おまけ:

まだ日本で発売する前、Alpair5,6を自宅でMy Funnyを聴いていると、このペットの音とシンバルの音がちゃんと金属らしい音がし、濃い厚いペットのブローが聞けて、これはやっぱし良いユニットだと確信した事を思い出します。幾ら周波数特性がよくても何だかシンバルなしドラムのような音がするスピーカーはちょっとどうかと思っています。

Virtuosoの酔っ払いベース

 

ベーシストの3番手は誰にしようかな???

って考えていたのですが、決めました! タイトルの『Virtuoso』って言う言葉は。『名手』って意味です。例えば、フルレンジユニット設計のVirtuosoはMark Fenron なんて使うわけです(どっちかと言うとそんなカッコイイ印象ではなく職人と言った方がぴったりですが・・・)、Joe Passと言うギタリストのアルバムのタイトルにもありますね。 

そのウッドベースのバーチュオーソって誰だろうか?と問われたら私はもう何と言ったってRon Carterを選びます。

 ロンカーのベーススタイルはビートが突っ込んで(ほんの1/100秒?早く)弾かれるイメージがとってもかっこ良いんですね。 皆さんがお持ちのデュオとかトリオなど少人数の演奏を聴いていただくと、『あ!こう言う意味か』なんてご理解いただけると思いますが、リズム楽器(通常ドラムとベース)がほんのちょっとだけメロディー楽器より先に弾いているんですね。そういうイメージがロンカーはとても強く出ていて旨く言えませんが曲によってわくわくしてきます。よく学生バンドなんかはつっこんだまま演奏がどんどん早くなってしまうことありますが、これは走るって言うやつで、ちょっとちがいます、ずっと一瞬早く演奏するってわけです。

 ロンカーは演奏に出来不出来はあまり無い人ですので、普通に良いアルバムは皆さんご自信で探していただいて、ここではちょっと変わったアルバムをご紹介します。

   <雨の音>

Live under the sky

私が学生の頃田園コロシアムで伝説のVSOPクインテットの演奏があり、聴きに行きました。あの大きくて長い手でベースの弦を軽々と抑えている姿は目に焼きついています(ウイスキーのCMでテレビにも出てましたよね)。 右の『Liv under the Sky』というアルバムですが、Vsop来日二度目の公演(?はず)で私はこのコンサートには行かなかったのですが、大雨と雷の中での演奏でCDからも雨の音がいっぱい聞こえます。最後のアンコール 星影のステラ+グリーンドルフィン の2曲をごちゃごちゃで演奏など他にあまり無い楽しい演奏です。

 

 

 

 

<One of My favorite アルバム> Joe Henderson

 

これはTetragonというアルバムです。 Joe Henderson と言うモードの申し子の様に言われたサックス奏者のリーダーアルバムです。

この先頭の、Invitation と言う曲を聴いてください。冒頭に行ったベースの突っ込みがよくわかります。ロンカーの一つ一つの音の始まりが少し早くて逆に音を止めるタイミングが裏ビートを感じて音を切っています。 私にとってはメチャクチャカッコイイ演奏です。実は私はLPしか持っていないのですが、一枚レコードを聴き潰して、2枚もっています。 これぞロンカーの演奏でモデラート曲で最高の演奏だと思います。

 

 

 

最後に <酔っ払いVirtuoso> 

California Concert

これは xxx年に行なわれた、CTIのオールスターセッションのライブです。(←1971年でした)

フレディーハバード、ヒューバートローズ、ジョージベンソンといった、メンバーで、歴史的に中々評価されないミーハーアルバムではないか?と思います。

私はこのLP 3面目4面目(すみませんこれもLPレコードしかもっていませんので・・・)を時々聞きます。、ちょっと記憶で書きますが、『Blues West』 『Leaving West』だったかな、ちょっと現代的にアレンジしたブルースで本当にカッコイイ、ベンソンの演奏なんか神がかりですよね。ワーナーに移ってからの半歌手としてのベンソンばかり聴いてちゃダメです!。この頃は本当にまじめにジャズに取り組んでいたのが感じられますから・・・飽きないのです。

あ、すみません。 ベンソンの話ではなかったですね、でその時のロンカーですが、音程がヘロヘロ、リズムも千鳥足、完全に酔っ払いVirtuosoになっています。でも楽しそうですよ。

結局私はリーダーとしてのロンカーより最高のバックミュージシャンとしてのロンカーが大好きなんですね。

Vsopの雨の音やロンカーの突っ込みと裏止めビート・・・・・・質の良いアンプとCHP70で聞きましょう。

まだまだ写真クイズは継続中です。回答待ってま~す。

 

 

 

 

 

ベーシストから(2)スコットラファロ

Sam Jones から始めましたので、2~3回ベーシストシリーズをやりたいと思います。

こういったブルージーなベーシストと対極に位置しているのが、スコットラファロ と言うビルエバンストリオの初代ベーシストとです。このトリオの演奏は何とも音楽の完成レベルの高い(?って表現でよいのでしょうか)凄い演奏です。

しかし私は、最近はエバンスとスコットの演奏は長時間は聴きません。過去に聴いているうちに気分が悪くなった記憶があり体が拒否反応を起こすようなところがあるからです。 美しい耽美的な音楽ですが内面にビルエバンスの一種の狂気(?)を感じてししまうのでしょうか?

このExplorationと言うタイトルのLPレコードを35年間大事に持っていてこのジャケットをみるとエバンスのピアノソロが頭の中で始まる位良く聴いているのですが…、ハービーハンコックなど他のピアニストと違って、疲れて家にに帰ったら時などはまず聴きたいとはおもいません。

ご存じの様にLa faroは1961年に突然交通事故で他界してしまい、Evansと数年しか共演できなかった訳ですが、互いのインプロビゼーションの芸術性は素晴らしいもので、その後のEvans の演奏を聴いてみてください。Eddie Gomezとの競演(Montreux のライブなどはで)などは、『こんなんじゃないんだよね・・・違うんだよ』、『Scottは何処に行ったんだ』って言いながら演奏している様に聞(聴)こえます。

本人がアル中と麻薬でで殆ど廃人になり奥さんや周りがられずに自殺するほど荒れた生活であったのでしょう。

エバンスのリーダーアルバムとなってはいますが、この二人の演奏は共にメロディー楽器としてスコットのパートが終わるとその続きをエバンスが演奏しています。本当に気持ちよくパートナーの演奏を聴いているのでしょう。

普通はピアニストはベーシストのベースラインを聴いてメロディーを乗せるので微妙にピアノが遅れて演奏するのがジャジーな雰囲気となってとても心地が良いのですが、エバンスとスコットラファロはこうした『粘り』が全く無く、フレーズが2人の演奏を行ったり来たりする。ベースもメロディー楽器の珍しいトリオです。しかもコードのテンション(和音のエバンス独特の響き)はこのトリオしか出来ない圧倒的にジャジーな演奏と思います。

いぶし銀サムジョーンズ

初めまして
フィディリテムサウンドの中島と言います。
Markaudio(Markfenron trading) とCSSという2つの会社の日本向けの取り扱いをしております。今後とも宜しくご愛顧下さい。

このブログでは、Mark Fenlonの活動と日頃のオフレコ新製品の情報(結構予定変更になりますが)や、華南で頑張る日本のエンジニアの話など織り込んで楽しい情報をお送りしようと思います。が先ずは、お仕事の話を始める前に私の趣味のJazzのCDソフトのご紹介から軽く始めたいと思います。

私が住んでいる香港に一風変わったCDショップを見つけ定期的に通っています。変わり方が私には大変気に入ってまして暇になるとCDを漁りに行きます。何が気に入っているかと言いますと、先ず買う前に好きなだけ試聴してから購入できるのです。素晴らしいでしょう!もちろん日本では絶対考えられない世界ですが、それだけではありません。さらに驚く事に値段は何と一枚500円~800円で新品を購入できます。Xrcdの日本製3500円とプリントしてあっても値段はやっぱり800円です。

ですので、3時間程時間がとれる時に出かけます。20枚位メンバー名や曲から判断して棚から持ってきて一気に聞いて7,8枚を買ってきます。(大体最後は聴き過ぎて気持ちが悪くなってきますが)このお店に通うようになって、若い頃から聞いてみたいミュージッシャンだけれど後で失敗するかもとか、時にはバンドのメンバーがメチャクチャ魅力的だけど・・・演奏が良いのかなぁとかで手が出なかった演奏が手に入る様になりました。結果としてこうして手に入れたCDが今や部屋にあふれていて、隠れたJazzを満喫しています。

先ずは手元にあったSam Jones と言うベースを弾く人のリーダーアルバムです。The Chantと言うアルバムですが、本当に気持ち良さそうにピッコロベースを弾いています。4曲目のSonny Boy、5曲目のIn Walked Ray、次のBlue Bird どのソロも心が弾みわくわくしてくるPベースのアドリブが堪能できます、ナットアダレイ キャノンボールアダレイ ウィントンケリーなどそうそうたるメンバーが参加していますが、もうサムジョーンズの独り舞台!特にIn Walked Rayは太い指で弦が伸びてしまうくらい弾く黒人ベースの力強さ、何ともいえないブルージーなフレーズ、繰り返される(Chant-cantare)センスの良いフレーズがアルバムの写真を見るとバブロフの犬の様に頭の中で鳴り出します。Ron Carterのピッコロとは全然ちがうスイングジャズのサウンドです。

ところでこのアルバムは1961年にレコーディングされたものですが、やはりこの頃のレコーディングは中域のコンパクションがあまりされていないせいか音に生気と厚みがあって良いですよね。一度聞いてみてください。