新 Alpair5 Mark Fenlonからの メッセージ
先週Mark から電話があったので、『先ずは日本の皆さんへのAlpair5に関するメッセージを送ってよ、特にT/Sパラメーターのキーポイントも併記してもらえると助かるんだけど!』とお願いをしたところ早速写真付メッセージが送られてきました。
今は翻訳機能も便利になりましたから原文を其のまま載せておきます(ポイントを赤字にして簡単な説明も加えてあります)。
Markaudio Alpair5v2 corn and voice coil ↓
“With the help of Evan Yu, I developed the original Alpair 5 in 2005/6 as a light-load single suspension (free-to-air) Full-Range audio driver. With only a simple 50mm diameter cone design and using Ferrofluid as a controlled damping material around the coil, the Alpair 5’s performance was extraordinary. The original driver had an F-Zero of 125Hz, a mechanical X-max of 2.5mm (1 way) and a range to 20kHz.
Times have moved forward since those early years. I’ve gained more experience and greater appreciation of end-user needs. Today’s new Alpair 5, the second generation pre-production units are more advanced. The basic design remains the same but the materials have changed. So has the cone, front single suspension and also the coil . The new Alpair 5 has a lighter moving mass (MMS) to below 1.5grams. Its more shallow cone has increased resonance control and can take greater loads. The new coil and motor-sub-assembly doesn’t need ferrofluid. This driver’s power-train remains stable yet delivers an an increased X-max to 3.5mm (1 way, limited by Arrestor). The usable frequency range is increased with a new F-Zero of 108Hz, range capable to 30-kHz. VAS is also improved to above 2 litres compared to the original’s 1.1 litres.
MMS:(駆動部重量(VC、コーンなどに空気抵抗を加えたもの)を示すパラメーター。エンジンのピストンとクランクシャフト部分に燃焼室の空気抵抗の等価重量をイメージするとこのパラメーターの意味が理解できます。ここが重いレーシングエンジンなんてありませんよね。有名なエンジン設計家の家で育ったマークのこだわりは軽く速くです。のでAlpair5v2は1.5クラムありません。
Shallow cone :浅いコーンプロフィール。Markaudioのコーンは年々浅くなり、このまま進化すると平らになってしまう??ほどです。
量産メーカーが短時間で安全にコーンの形状を設計するには深く厚く設計すると確実です。しかしフロントホーンロードがかかってしまい音量を上げると中域がボーボー言う聴けないスピーカーになります。また志向性の強いユニットになるのでお部屋では30°の範囲しか良い音がしないなんて事になります。これではちょっとね。
doesn’t need ferrofluid : 磁性流体を使わずにコーンのリニアリティーを正確に動作させると言うかなりチャレンジングな内容です。私は高級ユニットで前例を見たことがありません。磁性流体は磁気の中で一定方向に位置に保持をさせる事でリニアリティーを保ち、液体の粘性抵抗でダンピング効果がありますが、言い換えればスピーカーの駆動部を精密に設計製造することでその液体による動きにくさ(空気中で運動するのと水中で運動するのではスピード感が全然違いますよね。そう考えると極めて繊細な音の再生が期待できると言う意味がわかります。
X Max 3.5mm : わたしが驚いたストロークです。このロングストロークが前モデルからF0を30Hzも低くする事に成功しVasも大きくなりました。30Hz違うとかなり低域が再生しやすくなります。
I’m personally very proud to be the inspirer of the new generation Alpair 5 driver. I’m confident end-users will much enjoy it. More news to follow soon.
本人が相当気に入っていますね。
Thanks
Mark Fenlon”
T/Sの記載をインターネットで調べていたらAlpair6Pを例にしたこんなページがありました。Markaudioがスペックを細かく表示・提供している証拠?でしょうか。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~gyouza-seijin/technical/img/TSparameter.pdf